この度、東京眼科アカデミーを設立いたしました。
 眼科は「眼」というとても小さな器官の医療ですが、眼表面、屈折矯正、網膜、視神経など、その知識と技術は多岐に渡ります。また、近年の技術革新はめざましく、我々医師も日々これに追いついていかなければなりません。そのために各分野の学会が重要な役割を担っていますが、開業の先生方には日々の診療と重なる学会にすべて参加することは難しいのが現実といえるでしょう。大学に勤務する我々も、自分の専門領域外では、うっかりするとその進歩から遅れてしまいます。
 また、医学そのものの流れも大きく変わろうとしています。再生医療や予防医学の進歩、保険診療の枠におさまらない先進医療やオーダーメイド医療など、医学の進化も加速しています。社会の流れの中での医学を学んでいく必要があると強く感じています。
 そこでかねてより、最先端の眼科診療や今の時代に必要な幅広い知識を合理的に学べる場があればいいなと思っていました。「東京眼科アカデミー」は、眼科と医学のいまを、タイムリーに、合理的に眼科の先生方といっしょに楽しく学んでいく勉強会です。医療従事者の意識によって、眼科医療はさらに質の高いものへと発展していくことができると思っています。
 開設に際しましては、ご指導ご助言いただきました先生方ならびにご支援いただきました皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
 少しでも多くの先生方と、勉強の場と時間を共有できれば嬉しく思います。

 

東京眼科アカデミー 世話人代表
坪田 一男