第47回日本頭頸部癌学会総会・学術講演会

会長挨拶

第47回日本頭頸部癌学会総会・学術講演会
会長 猪原 秀典
大阪大学大学院医学系研究科
耳鼻咽喉科・頭頸部外科学

第47回日本頭頸部癌学会総会・学術講演会を開催させていただくにあたり一言ご挨拶申し上げます。

本学会前理事長の林 隆一先生はじめ現理事長の丹生健一先生ならびに本学会役員各位のご高配で、このような貴重な機会を頂戴いたしましたことを、厚く御礼申し上げます。大阪大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室が本学会総会・学術講演会を担当させていただくのは、昭和39年に前身の日本頭頸部腫瘍研究会を第4代教授長谷川高敏先生が当時の放射線医学教室教授の立入 弘先生と共催されて以来59年ぶりのことであり、大変光栄に存じております。

近年、頭頸部癌の診療において様々な技術革新が見られます。例えば局所療法としてホウ素中性子捕捉療法、光免疫療法、ロボット支援手術、そして全身療法として分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬などが列挙されます。こうした技術革新は従来の治療体系を大きく変革する可能性を秘めています。また、日進月歩のオミックス解析やオルガノイドなど基礎・橋渡し研究における様々な技術革新は、個別化治療あるいは層別化治療を推進する大きな原動力となります。そこで、本学術講演会では「頭頸部癌新世紀」をテーマと定め、様々な角度からこうした技術革新に切り込む企画を用意しました。また、先進的な技術を導入した他外科領域の一歩先を行く取り組みについてご紹介する企画も用意しています。本学術講演会が会員の皆様のリサーチマインドを揺さぶり、その結果、近未来の新たな頭頸部癌診療の発想・具現化へと結実し、真の「頭頸部癌新世紀」が訪れることを願って止みません。

幸いにも新型コロナ感染症はほぼ収束し、5月8日から感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同様の「5類」となる予定です。そこで本学術講演会は、オンデマンド配信は引き続き行いますが通常形式での開催とし、会員懇親会に加えワインとチーズの夕べのような企画も用意いたしました。先生方には久しぶりの通常形式での学会をお楽しみいただくとともに、大阪の初夏を満喫していただければと思います。多くの先生方にご来阪いただくことを心よりお待ち申し上げております。

(令和5年4月記す)

  • 一般社団法人 日本頭頸部癌学会

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